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ここで改めて服装とは何かについて定義をしてみます。次のようにいくつかのものがあります。物体である衣服に人間の行動や価値観また心理的要因が加えられた状態とか、被服という物体の人体に着装された状態あるいは、ある様式をもつ被服を人間が着装した状態などと定義してみます。

着装する人間は、一つの生活意識を持ちそして美意識を表現しようとします。その着装された状態あるいは姿は実体的な意味では存在しません。まずある主体を持って被服を着る人間がいます。次にそれを客観的に見る人間がいてそれらの間に相互作用が生まれて初めて服装が成立するのです。つまり被服が意識された人間に着られ、着装者の人格が反映されます。そしてそれが第三者に認められたときにはじめて服装が構成されたということになります。ですから、マネキン人形やハンガーにつるされた被服の状態、犬や猿に被覆物がつけられている状態は服装とはいえません。ある人間の服装が、誰にも見られずまた誰からも鑑賞や評価をされなくては服装としての意味は失われます。

夏と冬の服装、働いているときあるいはリラックスしているときの服装などさまざまな服装があります。このように気候や用途などによって服装は大きく違ってきます。つまり服装は被服を着るためのいろいろな条件に適応した体系的なものであります。

日本繊維製品・クリーニング協議会 会長 角田光雄