【クリーニングの基礎知識Q&A】Q3 商業クリーニングにはどのような種類があるのですか?

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商業クリーニングにはどのような種類があるのですか?
商業クリーニングには大きく分けると、ドライクリーニング、ランドリー、ウェットクリーニング及び特殊品のクリーニングがあります(クリーニング業に関する標準営業約款の役務分類)。クリーニング店では、お預かりした品物の素材や汚れ、表示やお客様のご希望に応じてクリーニング方法を選びます。

  1. ドライクリーニング
  2. 家庭で洗濯をするときは「水」を使いますが、水の代わりに石油系溶剤やパークロロエチレン(=テトラクロロエチレン)という有機溶剤で衣類の汚れを取り除く方法がドライクリーニングです。
    ドライクリーニングの主な特徴は、型崩れや収縮・風合変化を抑えられることです。特に、毛、絹、レーヨン等水分の影響を受けやすい繊維に効果的です。しかしながら、塩化ビニル樹脂を硬化させてしまう性質も併せ持っています。汚れに対しては、油性汚れ除去に優れていますが、水溶性汚れは除去しにくいことです。家庭の洗濯でできないのは、このドライクリーニングという洗い方です。

  3. ランドリー
  4. ランドリーは、家庭洗濯と同じように「水」を使いますが、大きく違う点は温水を使うことです。30℃~60℃の温水を用います。
    水に耐久性のある素材の品物(例えば、シーツやワイシャツ等)について、大型のドラム型の専用洗濯機を用い、温水で、専用の洗剤や助剤(アルカリ剤)などを加えて洗います。

  5. ウェットクリーニング
  6. ウェットクリーニングは、「水」を使うクリーニングの一種です。取扱い絵表示でドライクリーニング表示されている衣類でも、汗汚れなどの水溶性汚れがたくさんついている時などに行います。汚れに応じた洗い方のひとつですが、本来水洗いできないものを処理しますので高度な技術を要します。

  7. 毛皮製品のクリーニング
  8. 毛皮製品は繊維製品と同じようなドライクリーニングをすると、毛の脱落や風合いが変化します。このため、毛皮製品を専門に扱っているクリーニング店があります。毛皮製品のクリーニングでは、洗剤と洗浄液を含ませたとうもろこしの粉などを用いるパウダークリーニングという特殊な洗浄方法で洗っており、仕上げも毛皮専用のつや出し機を用います。

  9. 皮革製品のクリーニング
  10. 皮革製品は繊維製品と同じようなドライクリーニングをすると、色や風合いが変化します。このため、皮革製品を専門に扱っているクリーニング店があります。
    皮革製品のクリーニングでは、クリーニング中に失われる油分を補う加脂剤を加えた専用の洗剤を使用して洗っており、仕上げで色を塗り直すこともあります。皮革製品用のクリーニングにも、ドライクリーニングも水洗いもあり、品物によって使い分けています。

  11. その他
  12. カーペット、じゅうたん、カーテン、ふとんのほか、最近ではくつ、バック、ぬいぐるみなどのクリーニングもあります(店によりますので、ご注意ください)。

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