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交織とは2種類以上の異なった糸を使って織ることを言いますが、最近、取り扱い上で時々問題になっている交織織物に、たて糸が綿・よこ糸がポリエステル表示のものがあります。
これらは、「ポリエステル」と表示するものの中でも、耐熱性の低い繊維があること、交織使いのポリエステルは、綿や麻と混紡した場合と比べて熱の影響を受けやすいことを認識しておく必要があります。

ポリエステル繊維の種類

ポリエステルは合成繊維の中で最も普及している繊維ですが、原料的には次の3種類があります。

1.PET(ポリエチレンテレフタレート)
2.PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)
3.PBT(ポリブチレンテレフタレート)

これらは品質表示法による組成表示ではいずれもポリエステルです。1.PETは汎用ポリエステルとして最も多く使用されていますが、最近、ブラウス素材等に伸縮性を特徴とするPTT繊維が使われており、アイロンの熱によるトラブルが発生しています。そこでここではPTT繊維の特徴と注意点をご紹介します。

PTT繊維の特徴

1.ストレッチ性・回復性が高い
2.柔らかな風合い
3.低温で染色が可能
4.熱に敏感(ポリエステルとナイロンの中間位)

アイロン温度に注意

PTT繊維の融点はPET繊維の融点より低く熱に敏感なため、アイロンは中温(140~160℃)以下でかける必要があります。

1.熱によるトラブルの背景

薄手のブラウス素材等には、たて糸に綿、よこ糸にPTT繊維が用いられることが多く、その場合、しわを伸ばそうと高温でアイロンをかけてしまうケースがあり、PTT繊維を溶融させてしまうことがあります。いったん溶けた繊維が再び冷えて固まると繊維が変質してもろく折れやすくなり、着用に伴うわずかな揉み、摩擦、引っ張り作用等で破れやほつれが生じます。この為、アイロンかけ直後には気付かず、後で問題になる場合があります。

2.アイロン仕上げ時の注意

綿や麻とPTT繊維を混用した製品のアイロン仕上げは、生乾きの状態または霧吹き等で製品に水分を充分に与え、中温アイロンで仕上げることが肝要です。
アパレルメーカーは繊維についての説明や取り扱い上の注意点を明記することが大切です。
クリーニング店においては、特にPTT繊維についての説明がない場合でも、ソフトな風合いの素材で、生地を引っ張った時に伸度がある場合は、中温以下のアイロンで仕上げを行う方が安全です。