虫食い(繊維害虫)について【2015年1月】

photo credit: atomicity via photopin cc

食害するムシは

繊維を食べる虫は色々と知られています。一般的に知られているのは「ヒメマルカツオブシムシ」、「ヒメカツオブシムシ」の甲虫類、「衣蛾」「小衣蛾」の蛾の仲間です。
これらの幼虫が繊維を食べます。カツオブシムシ類は繊維を食べていますが、衣蛾類は蓑(みの)虫のように繊維で巣をつくり、自分の体をその中に入れて、移動しながら食害することがあります。なお、ゴキブリやコオロギも食べるものがないと繊維を食べることがあります。

食害の多い繊維は

食害に合う繊維としては「ウールやその他の獣毛」、「絹」が多いです。汚れやシミがついているセルロース繊維やその他の繊維も食害されるといわれていますが、クレーム事例としてはほとんどありません。

どのように家の中に入るの

クレームが発生したとき、お客様から家には虫がいませんと、いわれることが多いですが、カツオブシムシは白い色を好みますので、洗濯物を干しているときにシーツやシャツなどと一緒に家の中に取り込まれてしまいます。衣蛾は飛ぶことが出来ますので、洗濯物と一緒に取り込まれたり、窓から侵入します。

食害を防ぐには

防虫剤を使用することが有効です。防虫剤といわれていますが実際はムシが嫌う「臭い」を発する忌避剤を使用することです。
錠剤として販売されているものに「パラジクロルベンゼン」「ナフタリン」「樟脳(しょうのう)」があります。マットやシートに浸み込ませた「エムペントリン」があります。

※エムペントリンの防虫剤は他の防虫剤と併用できますが、他の防虫剤は併用すると液状物質が生成され衣服にしみをつけることがあります。

クリーニング店で実施している「防虫加工」を利用されるのも良いと思います。また、汚れやシミが付いていると食害を受けやすいので、保管するときは洗濯やクリーニングで汚れを除去しておくことも有効です。

最後に

現在の家屋は冷暖房が完備し、夏でも、冬でも家の中は快適な環境になっています。
人間に快適な環境は繊維を食害する虫にとっても快適な環境です、防虫剤の補充などは一年中気をつけなければなりません。

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