日本繊維製品・クリーニング協議会 略称:日繊ク協(ニッセンクキョウ)

食害による毛羽の消失

事故内容

事故品全体の写真 事故部分の写真
顕微鏡(拡大)
品名

スカート

状態

前後各所に5mm~2.5cmの大きさで毛羽が消失している箇所がある。

素材

毛100%

取扱い表示

 
 

処理方法

石油系溶剤によるドライクリーニング、静止乾燥 60℃ 30分、スチーム仕上

製品特徴と原因

製品は毛100%の薄起毛素材の茶色のスカートで事故部分は毛羽が消失しており、地組織が見えている状態。

毛羽が消失している箇所は着用中に擦れ易い部分以外に散見されることから着用による摩耗以外の影響が推測される。

毛羽が消失した部分の繊維を拡大観察(光学顕微鏡)すると、繊維の中腹部にエグれた破損状態が確認でき、この破損状態は衣料害虫による食害による特徴的な形状である。

衣料害虫による食害を受けやすい素材は毛、絹などのたんぱく質の繊維。またその他繊維でも食べこぼしなどの汚れと一緒に繊維を傷つける場合もあることが知られている。

防止方法

アパレル

  • 毛、絹などのたんぱく繊維は衣料害虫による食害を受ける可能性があるので、着用後はよごれを落とし、防虫剤を入れて保管すること等の注意表示を記載する。

消費者

  • 保管前には必ず洗濯/クリーニングを行い、汚れを落としてきれいな状態を保つことに注意する。衣料害虫被害を受けるリスクを低減させるために、防虫剤を入れて保管する。
  • ただし、防虫剤は組み合わせによってボタンなどの付属の素材の変色や溶かしてしまうケースがあるので、取扱い説明書を確認する必要がある。

クリーニング

  • 受け入れ時に製品全体を十分に確認する。特にたんぱく繊維における衣料害虫被害の発生場所はランダムであるので、細かくチェックする。

日繊ク協の考え方

衣料害虫による穴あき事故などの被害は一般的にたんぱく繊維に発生するケースが多いですが、着用後汚れが付着したままの保管するとたんぱく繊維以外でも衣料害虫による食害を受けるケースがあるので、着用後は洗濯/ドライクリーニングなどを行って保管することが望ましい。

参考

品名

セーター

状態

右そで口部分、前身頃中央部分、左そでひじ付近に0.5~1cm大の穴が生じている。
左そでのひじ部分には折山を中心に対称になるような形で4cmほどの損傷が生じている。

素材

毛100%

取扱い表示

 

処理方法

テトラクロロエチレンによるドライクリーニング、タンブラー乾燥

事故品全体の写真 事故部分の写真
顕微鏡(拡大)
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