日本繊維製品・クリーニング協議会 略称:日繊ク協(ニッセンクキョウ)

カビの発生

事故内容

事故品全体の写真 事故部分の写真
顕微鏡(拡大)
品名

ワイシャツ

状態

右袖口の広い範囲に斑点状の薄茶色のシミが生じている。カフス内側や剣ボロの裏側など生地の重なっている内側にも、表側と別の場所に濃いシミが生じている。右前裾にも少し生じている。

素材

綿100%

取扱い表示

 
 

処理方法

水洗い、糊付け、綿プレス仕上げ

事故状況と原因

シミ部分を顕微鏡観察したところ、カビの胞子や菌糸のような異物が確認されたことより、カビが原因と推測される。
カビが発生するには次の3つの要素が必要である。

  1. 適度の温度(温度約27℃が最適)
  2. 高い湿度(湿度約90%程度が最適)
  3. 養分の存在(綿や紙など天然セルロース系物質は素材自体が養分となる)

更にこのような条件で2~3日放置されるような時間も必要である。
カビが発生する要因の中で最も重要な要素は、2.高い湿度である。シミは袖口カフスや剣ボロ、右前裾など生地が重なっている箇所に発生していることより、乾燥が不十分のため、部分的に高い湿度を生じるような状態で放置されたと考えられる。

防止方法

アパレル

  • 生産時に工場でプレス仕上げする際には、十分乾燥させてから畳み包装する。
  • 生産時に不慮の事故等で水などがかからないようにする。
  • 海外生産の場合、輸送中に急冷されて袋の中で結露が生じないようにする。

消費者

  • 家庭洗濯の際には、十分に乾燥させる。
  • 保管の際には、包装袋を外して湿気の多い場所での保管は避ける。

クリーニング

  • 製品は、十分に乾燥してから包装する。

日繊ク協の考え方

カビは条件さえ揃えば発生するが、その中でも最も重要な要素は高い湿度である。湿気の少ない状態で保管することが望ましい。

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