事故内容
品名
セーター
状態
銀色だったビーズが黒っぽく着色した。
素材
本体:アクリル65%、毛35%
取扱い表示
処理方法
石油系ドライクリーニング、自然乾燥、スチーム仕上
製品特徴と原因
ビーズはガラス、プラスチック、天然石、木などの素材が用いられ、丸状、竹状のような様々な形状のものがある。また、ガラスやプラスチックビーズは、きらめきを出すため金属を蒸着(真空中に金属を蒸発させて薄い膜にして付着する)させているタイプがある。ビーズの蒸着に使用する金属は、金、アルミ、銀、ニッケル、銅などがある。
一方、ビーズを付ける衣類に毛や羽毛、ゴム(加硫ゴム)などが使用されていると銀、ニッケル、銅などが黒変することがある。毛、羽毛、ゴムなどが持つ還元性硫黄が経時的に分解し硫化水素を発生するが、この硫化水素と金属が反応し、黒い硫化物に変化する。
防止方法
アパレル
- 毛や羽毛を使用している衣料品に金属蒸着したビーズの使用は、出来るだけ避ける。
消費者
- 毛や羽毛を使用した衣料品に金属蒸着されたビーズの装飾品が使用されている場合は、経時的に黒変することがあることを理解する。
- ビーズが装飾された衣料品を保管する際は、湿気の少ないところに保管する。
クリーニング
- 受付時にビーズの変色がないかを確認する。
日繊ク協の考え方
企画の段階で毛や羽毛を使用した衣料品に、ビーズや樹脂コーティングしていないメッキボタンなどの金属が使用されている付属品の使用を避ける。また、保管の際は湿気の少ないところで保管する旨の注意表示を付けることが望ましい。