UVカット加工【2015年6月】

20150620

UVとはUltra Violetを略したもので紫外線を表します。
紫外線は、可視光や赤外線より波長が短く、エネルギーが大きいので、物質に化学変化を起こさせやすい特徴を持っています。
紫外線が人に日焼けさせたり、殺菌をしたりするのはこのためです。
目で見える光(可視光)が7色に分光されることは、ご存知かと思います。
その色は赤・橙・黄・緑・青・藍・紫・空に見える虹の色です。
この可視光の紫色よりも波長が短く、紫の外側にある光を紫外線と呼びます。
紫外線の波長にはA波、B波、C波があります。太陽光の波長で地上に届くのは、A波・B波といわれ、A波では皮膚の老化や黒化、B波では皮膚が日焼けするレベルの波長になります。

本題のUVカット加工ですが、もともと、布地にはかなりの量のUVカットの性質が備わっています。ポリエステルやウールは、特殊な加工をしなくても、有害なUV-Bを90%以上もカットする特性があります。
一方、綿やナイロン、レーヨンの紫外線透過率は高く、同じ素材の場合、生地が厚く色が濃い方が紫外線をよりカットできます。
繊維へのUVカット加工方法は、

  1. 練り込みタイプ=これは、繊維に主としてカーボンやセラミック、チタンなどの無機物質もしくは化粧品などに使われている国が安全と認めた有機物質を繊維製造時に「練り込む方法」です。UVカット効果は、持続し、洗濯などによるUVカット率の低減はないと言われています。このタイプは綿などの天然繊維に施すことはできず、ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維に施されます。
  2. 後加工タイプ=生地や製品をUVカットの加工剤に浸漬したり、スプレーすることによって後加工する方法です。紫外線を吸収したり、反射したりする加工剤を繊維の表面に付けて、紫外線を防止します。そのため、繰り返しの洗濯により少しずつUVカット効果は薄れるようです。

UV遮蔽効果が保管により顕著に低下はしないようですが、環境汚染ガス等により経時的に低下する可能性は考えられます。

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