刺繍(ししゅう)について【2017年6月】

夏も近づき店頭に並ぶ洋服も華やかになってきました。今年は春から刺繍を施した商品を多く見かけます。刺繍は土台になる布地の面に針と糸で模様などを刺し縫いあらわしたものです。既製品だけでなく、家庭で行う手芸としても親しまれています。

刺繍は世界各国に古くから独自のものがあります。分類の仕方によりいろいろな種類があり、素材や技法もさまざまです。同じものでも素材や技法によって異なった呼び方をされる場合もあります。

使用機械による

  • ジャガード刺繍・・・ジャガード刺繍機と呼ばれる自動ミシンで刺繍したもの
  • ニードルパンチ・・・刺繍糸を剣山状の針を使い布地に埋め込んだもの

土台に使われる素材と刺す素材による

  • キャンバス刺繍・・・土台となる布地がキャンバス
  • チュール刺繍・・・土台となる布地がチュール
  • リボン刺繍・・・刺す素材にリボンを使用
  • ビーズ刺繍・・・刺す素材にビーズやスパンコールを使用

刺繍の形による

  • カットワーク刺繍・・・刺繍のアウトラインを切り取ったもの
  • スカラップ刺繍・・・生地端を半円型にして刺繍止めしたもの
  • スモック刺繍・・・刺繍糸を使用してひだを作ったもの

発生した国による

日本刺繍、フランス刺繍、スウェーデン刺繍、ペルシア刺繍など

時代別による

  • ロココ刺繍(18世紀ヨーロッパ宮廷衣装で使用)
  • メディーバル刺繍(中世風)など

 

上記のように作り方はいろいろですが、どの刺繍も繊細でデリケートなものです。布地表面に刺繍糸が浮いており、糸が引っかかりやすいのが特徴です。
アパレルは刺繍の特徴や着用・洗濯時の注意事項を縫い込みラベルや下げ札に記し、消費者へ伝えることが望まれます。
クリーニングでは受付時に着用中の刺繍糸の飛び出しや切れがないかの確認をし、洗浄の際は他の洗濯物が引っかかったりしないようクリーニングネットの使用が望まれます。

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