ダウンの吹き出し【2019年1月】
真冬になると寒くて外に出るのも億劫になります。
しかし、年始は初詣や新年のご挨拶などもあり、中々そうも言ってはいられません。そんな寒がりな私の背中を押してくれるのはダウン製品です。
私の強い味方のダウン製品は高価なこともあり、出来るだけ長く着続けられるように丁寧に取り扱って次のシーズンにも気持ちよく着たいものです。
今月のコラムはダウンの吹き出しです。
ダウン製品は保温性を高めるために充填されたダウン(フェザー)が縫目や生地から飛び出てしまうと見た目も損ないますが、保温性も低下してしまいます。また、インナーの濃色セーター等に付着するとクレームになることもあります。
一般的なダウンの吹き出し要因には
- 吹き出しやすい品質の羽毛の使用
(未熟フェザーなど元羽軸先端が尖っている素材が混ざっていると、生地を突き破って飛び出てしまう。) - 吹き出ししやすい生地の使用
(密度の粗い生地の為、その隙間からダウンが出てしまう。) - 製造工程中における製品の傷や穴の発生
(縫製時に使用している針番手が太いと、その針穴から飛び出てしまう。)
が挙げられます。
市場にリリースされているダウン製品の多くは事前に製品からダウンが吹き出し易さを確認し、ある一定の基準をクリアしている製品が投入されておりますが、着用や取扱いで拭き出てきてしまった場合についての処理についてご案内いたします。
吹き出したダウン(フェザー)を見つけると抜いてしまいたい気持ちになりますが、引っ張って抜いてしまうと、引張ったダウンに絡まっているものが芋づる式に出てきてしまいます。
吹き出しているダウンを見かけたら(引張りたい気持ちをグッと堪えて)裏側から元に戻すように引張ってください。
それでは、綺麗なダウン製品を丁寧に取り扱って寒いこの季節を素敵に乗り切りましょう。