花粉対策


花粉が気になる季節が到来してきました。日本では4人に1人が発症していると言われる花粉症ですが、今回はその対策グッズの一つである「マスク」に、スポットライトを当ててみたいと思います。
マスクは、家庭用、医療用、産業用の3つに分類されますが、ここでは主に家庭用マスクについてお話しします。家庭用マスクには、ガーゼタイプのものと不織布タイプのものがあり、不織布タイプのものが主流です。またマスクには花粉用と風邪用があります。この違いはフィルター性能の差になります。スギ花粉は粒径が約30μmありますが、ウイルス単体になると0.1~0.3μm(100~300nm)の大きさです。フィルターのバリア性が低いレベルでも花粉が通過することはありませんが、ウイルスは通過させてしまうことになります。ウイルスに対するバリア性があると思って花粉用マスクを装着しないよう、パッケージの表示を確認しましょう。
ではこのフィルター性能とはどのように評価しているのでしょうか。マスクのパッケージに、PFE(微小粒子捕集効率試験)、BFE(バクテリア飛沫捕集効率試験)などの数値が〇〇%と表示されているのを見たことありませんか。日本では家庭用や医療用マスクの規定はありませんが、国際的には医療用マスクとしてASTM(米国試験材料協会)規格が用いられています。この規格ではPFEやBFEなどの数値によって、レベル1~3の3段階で表すことが可能です(レベル3が最も良い性能)。
PFEは粒径0.1μmの試験粒子をマスク材料に通過させ、微粒子を捕集(ろ過)できる性能を評価します。BFEはバクテリア(細菌)を圧縮空気によりエアロゾル化したものをマスク材料に通過させ、バクテリアを捕集(ろ過)できる性能を評価します。何れの試験も数値が大きいほど性能が高いことになります。
今は花粉よりもコロナウイルスの方が心配ですが、マスクの購入時にパッケージの性能表示などを確認して正しく使ってください。

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