SDGsアパレル業界の取り組み 「ハンガーリユースシステムについて」

アパレルの業界団体(一般社団法人日本アパレル・ファション産業協会(JAFIC))では、委員会活動で会員間の情報交換を通して、非競争分野における協業領域を共有し、物流の標準化・共同化に向けた活動を行っています。

その中で、環境配慮型の一環としてハンガーリユースシステムの仕組みをつくり、継続した運用を行なっています。
この仕組みは、アパレル・小売・物流関係企業で構成する統一ハンガー協議会で検討を重ね、下図のように使用するハンガーの回収までの流れをつくり、環境負荷の軽減を実現しています。
直接的なメリットとして、1環境保護への取り組みにより社会に貢献する、2ハンガー廃棄費用の削減、3売場で不要となったハンガーを統一ハンガー協議会工場へ送ることでアパレル物流センターの作業負荷の軽減と運送賃の削減、4不要ハンガー保管スペースの削減、5検針機対応ハンガーの導入で検針作業の軽減、などがあります。

そして業界団体として、百貨店統一ハンガー・流通用循環ハンガーの使用を推奨しています。
百貨店統一ハンガーは、日本百貨店協会と統一ハンガー協議会とで協議を重ねて構築された 20年以上続くサスティナビリティな仕組みです。様々な環境の変化に合わせ、持続可能な仕組みへ都度更新されています。店頭でのハンガー架け替え作業も不用になっています。
一方、流通用循環ハンガーは、店頭でディスプレーハンガーにかけ替える必要がありますが、認証マークとハンガー本体の色をグレーにすることで、他のハンガーと判別し易くなっています。

上記のような仕組みの中で、百貨店統一ハンガー、流通用循環ハンガーの新規・リユース合わせて合計約1800万本(2019年)の実績となっています。
さらに、地球環境の持続可能性を主目的とした協業領域の活動として、物流・流通過程で使用される資材(物流資材・ネックキーパー・ビニール袋・ハンガーカバー・フェイスカバー他)を環境配慮型資材に切り替える標準化・共同化の研究も行っています。

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