海外製品(並行輸入品)【2014年11月】

photo credit: FutUndBeidl via photopincc

12月の町並みを見渡すと風物詩でもあるクリスマスのデコレーションが、昔に比べてだいぶ少ないように感じます。最近では郊外の住宅街にまるで外国を思わせるようなイルミネーションの通りが目立ちますが、どうも個人のお宅がそれぞれの個性を表現しているようです。
クリスマスといえばプレゼントがつきものですが、あなたは今年、大切な人に何をもらいますか?

クリーニング店には彼にプレゼントされたスカーフや、外国旅行に行って買ってきたブランド品の洋服が毎日のように持ち込まれます。クリーニング店のカウンターでは高額なブランド品を預かる際に、「どちらで買われましたか?」とは聴きにくく、遠まわしに「ご旅行に行かれたのですか?」「もしかして、このワンピースはそこで買ってこられたのですか?」と、情報収集をして国内で販売されている正規品なのか並行輸入品なのか判断します。
一般的に、ブランドとライセンス契約している日本国内の代理店で買ったものなら「正規品」、海外で購入したものやブランドとライセンス契約していないショップで買ったものであれば「並行輸入品」ということになります。並行輸入品は正規品と同一品でも比較的安く買えるメリットはあり、法律的観点から見ても違法ではありませんが、リスクとしては「本物」もあれば「偽物」もあるので注意が必要です。

万が一クリーニングで並行輸入品をお預かりする場合、日本のメーカーが作ったものとはまず基準が違うことを知っておかなければなりません。日本の基準は世界ではかなり高い基準であるため、日本では許されないような堅牢度の悪いものや縫製の悪いものも外国では何ら問題なく販売されているケースが少なくありません。更に問題がある場合、日本製品であればアパレルメーカーが対応してくださいますが、並行輸入品の場合、責任の所在がどこなのか明確ではないため、対応してもらえないことがあります。クリーニング店のカウンターでは「汚れたから洗いたい」という消費者の気持ちと「リスクが高く、万が一事故になった時の弁償も高額になるから扱いたくない」というクリーニング店側の気持ちの葛藤があり、その結果「当店ではお預かりできない」と、お断りするケースがあります。

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